1990年夏
小川健司16歳
田中亜紀16歳
同級生である。
二人とも天体クラブに所属している。
田舎の高校なのに天体望遠鏡のある高校である。
部員は、二人しかいない。
二人は、隣同士で、子供のころから良く遊んでいた。
高校は、二人の住んでいる村からバスで40分かかる隣町にある。
町といっても、さびれて地方に良くある風景である。
環境だけは良く、二人は兄妹のように大きくなっていった。
思春期を迎えて、健司は亜紀を意識するようになった。
「亜紀は、足は細いし、背はまあまああるし、胸でかいなぁ」
そんな事を考えながら、マスターベーションをしていた。
その日は、夏の流星群の最高に良く見える夜だったので、二人で相談して、
泊込みで観察しようと言う事になった。
0時ぐらいから見え始め、午前3時くらいが最高潮に達する。
それを写真に納めるのが目的であった。
3時になり天体望遠鏡を北の空に合わせて、覗くとこちらに向かって、次々と飛来してくるのが見える。まるでシャワーのように。
健司は、夢中でシャッターをきった。
「亜紀、ほら凄いよ。亜紀」
亜紀の名を呼んでも、返事がなかった。
亜紀は眠っていた。
健司は、亜紀を起こしにいった。
起こしに行ったが、亜紀のかわいい寝顔を見たら、股間がむくむくと膨れ上がった。
健司もまだ若かった。
理性と欲望のバランスなんて、すでに頭に無かった。
「亜紀 亜紀」
名前を呼んで、眠っているのを確認した。
恐る恐る、亜紀の胸に手を置いた。
柔らかかった。健司は、すっかり頭に血が上っていた。
鼻血が、出てきた。そんなことも気付かず、胸を揉んだ。
「うん〜」
亜紀が甘い声を出した。
健司は、気付かれたかと思い、ドキッとした。
亜紀は、眠ったままだった。
今度は、スカートの裾を持って、ちょっとメクッテみた。
純白のパンツだった。
健司は、また鼻血をだした。というか止まらなかった。
両方の鼻にティシュを詰めて、ハアハア息しながら、恐る恐るパンツを下ろした。
最初に、黒い茂みが、見えた。
健司の股間は最高潮に達していた。
亜紀の足を持ってみた。亜紀は眠ったままだ。
亜紀の両足をM字のように曲げた。
初めてみる女性性器だ。その瞬間、健司は爆発した。
流星群のようにパンツの中で飛び散った。
健司は純情だった。
彼女のパンツを上げ、スカートを元の通りに戻した。
健司は、天体望遠鏡の影に隠れて、マスターベーションをした。
精子が流星群のように壁に飛び散った。
その夜は、ペニスが擦り切れるまで、壁にぶちまけた。
夜明けが近い。健司はあわてて、壁を拭いた。
亜紀が目を覚ました。
「あっ寝てしもた。なんで、起こしてくれやんだん」
「起こしたけど、亜紀いびき掻いてたてたやん」
「うっそやー。私いびき掻かへんもん」
亜紀は、気付いてないみたいでホッとした。
2015年夏
健司は、里帰りをした。
亜紀も帰って来ていた。
「高校へ行ってみやへん。」
「そやな。久しぶりに行ってみよか。まだ、部室あるやろか。」
部室に入った。
ムッとした暑さだった。
壁にシミは残っていた。
健司は若かったなと振り返っていた。
すると亜紀は、
「天体観測の日、私、本当は起きてたんやに。」
「健司のしたこと全部知ってるもん。」
「ほんとは、あの時、待ってたんやに。私健司のこと好きやったもん。」
勿体ない事をしたと健司は後悔した。
でも自分としては、純情で若かったんだなとしみじみと思った。
今年も流星群は、やってくる。
(了)
Masayuki simomura 作